本日上場の応研(620A)について調べてみた

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本日上場の応研(620A)について調べてみた―「大蔵大臣」で知られる老舗ソフト会社の実力は?

2026年9月18日、応研株式会社(証券コード:620A)が東京証券取引所のTOKYO PRO Marketに新規上場しました。

「応研」という会社名だけではピンとこない方もいるかもしれませんが、会計ソフトの「大蔵大臣」と聞けば、「ああ、あの会社か」と思う方も多いのではないでしょうか。

特に経理・会計・給与計算などに関わっている人にとって、「大臣シリーズ」は比較的なじみのある業務ソフトです。

そこで今回は、本日上場した応研とはどのような会社なのか、事業内容や業績、そして今回の上場の特徴について調べてみました。

応研株式会社とは?

応研株式会社は、1980年11月創業、1985年4月設立のソフトウェア会社です。

東京と福岡に本社を置き、2026年4月時点の社員数は380名。資本金は10億円となっています。

主力事業は、企業の基幹業務を支える「大臣シリーズ」の開発・販売・保守・サポート・導入指導です。

代表的な製品には次のようなものがあります。

  • 大蔵大臣 ― 財務会計
  • 給与大臣 ― 給与計算
  • 人事大臣 ― 人事管理
  • 就業大臣 ― 勤怠・就業管理
  • 販売大臣 ― 販売・仕入・在庫管理
  • 顧客大臣 ― 顧客管理
  • 建設大臣 ― 建設業向け会計
  • 福祉大臣 ― 社会福祉法人向け会計
  • 公益大臣 ― 公益法人向け会計
  • 医療大臣 ― 医療法人・病院向け会計

さらに近年では、証憑保管、経費精算、電子請求、勤怠打刻、給与明細配信、年末調整などをクラウドで提供する「スマート大臣」シリーズも展開しています。

単なる「会計ソフト会社」ではない

応研を調べてみて興味深いのは、「大蔵大臣」という一つの会計ソフトを販売する会社ではなく、企業のバックオフィス全体をカバーする製品群を持っていることです。

会計から給与、人事、勤怠、販売管理まで、一度導入した企業との関係が長く続きやすい分野を事業領域としています。

また、税制改正や社会保険制度の変更、電子帳簿保存法、インボイス制度など、制度改正への継続的な対応が求められるのも業務ソフトの特徴です。

近年は従来型のパッケージソフトだけでなく、クラウドサービスにも力を入れており、今後どの程度クラウド型の継続収入を伸ばしていけるのかは、同社を見るうえで興味深いポイントになりそうです。

売上高は70億円規模

応研の会社概要では、2025年12月期の売上高は70億400万円とされています。2024年12月期は64億4,000万円でした。

一方、上場関連資料の財務諸表では、会計上の表示方法の違いにより2025年12月期の売上高は約60億8,900万円となっています。

数字を見る際には、この表示方法の違いに注意する必要があります。

2025年12月期の当期純利益は約13億2,900万円となっており、売上規模に対して利益水準が高い点も目を引きます。

パッケージソフトだけではなく、保守契約やクラウドサービスなど継続的な収益を得られる事業を持っていることが、同社の収益構造を見る際のポイントの一つと考えられます。

今回の上場は一般的なIPOとは少し違う

ここは今回の応研上場を見るうえで重要なところです。

応研が上場したのは、東証プライム、スタンダード、グロースではなく、TOKYO PRO Marketです。

そのため、一般的なIPOで見られる「仮条件を決めて、ブックビルディングを行い、公募価格を決定する」という形とは制度が異なります。

したがって、他のIPO銘柄と公開価格や公募株数、吸収金額などを単純比較する場合には注意が必要です。

JPXが前日に発表した初値決定前の気配運用では、応研の板中心値段は3,500円(評価額)とされています。

上限方向の気配は8,050円、下限方向は2,625円とされ、新規上場日の売買では成行注文は禁止されています。

「大臣シリーズ」のクラウド化に注目

個人的に今回調べていて興味を持ったのは、長年パッケージソフトを販売してきた企業が、クラウド時代にどのようにビジネスモデルを変えていくのかという点です。

会計・給与・人事・販売管理といった基幹システムは、一度導入すると簡単には変更しにくい性質があります。

その既存顧客基盤を生かしながら、従来のソフト販売型からクラウド利用料などの継続課金型へ移行できれば、収益構造にも変化が生じる可能性があります。

一方、クラウド会計・バックオフィス市場では競争も激しくなっています。

従来型の業務ソフトで築いてきた顧客基盤とブランド力をどこまでクラウド市場でも生かせるのか。この点は今後の事業を見るうえで注目したいところです。

本日上場―今後も追ってみたい企業

応研は1980年の創業から40年以上にわたって業務ソフトを手掛けてきた企業です。

今回調べてみると、「大蔵大臣」で知られるパッケージソフト会社というだけではなく、会計・給与・人事・勤怠・販売管理など企業のバックオフィス全体へ事業領域を広げ、さらにクラウドサービスへの転換を進めている姿が見えてきました。

また、2025年12月期の業績を見ると、売上規模だけでなく利益水準にも特徴があります。

ただし、今回の上場先はTOKYO PRO Marketであり、一般的な東証プライム・スタンダード・グロース市場へのIPOとは制度や投資家層が異なります。

その点を踏まえながら、上場後の株価や出来高だけでなく、今後発表される業績、クラウドサービスの成長、大臣シリーズの展開などを継続して追ってみたい企業です。


※本記事は公開情報をもとに企業および上場内容について調査・整理したものであり、特定の株式の購入・売却を推奨するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の判断と責任において行ってください。


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